前回に引き続きMike Gancarz著の「UNIXという考え方」について、書評を書いていければと思う。 3章 最初から上手くやろうとするより、最初は上手く行かないことを前提に考える 3章では最初の仕様に変更が無いことは稀で、状況に応じて仕様の変更を加えていかないといけないこと、そしてその為には早めの試作を行い、リスクを軽減する必要性について書かれている。 第一のシステムから第三のシステムというものまで存在するが、第三のシステムの様な機能と性能が最適化されたエレガントなシステムを最初から作れる訳ではない。 第一、第二、第三と順に過程を経ることで到達するものであり、第三のシステムから見れば第一のシステムやましてや第二のシステムは劣る様にも感じられるが、それは後から見れば結果そうなのであって、その時その時ではその各々のシステムが求められている。 章の最初の方にも書かれていたが、ソフトウェア技術者を始めとした常にスキルのアップデートが必要な職業の人々はソフトウェアと同じで、最初から完璧に出来る訳ではない。 長い時間をかけてスキルを洗練させていくものであって、試行錯誤を行いながら学び続ける必要がある。 このことは様々な学習や他のスキル習得にも当てはまるなと。自身も最初から全てを完璧に習得しようとして途中で躓いた経験が何度あったことか。そもそも完璧に習得なんて考え自体が傲慢だし、あり得ないことなのだが。 「UNIXという考え方」の書籍の購入は こちら からどうぞ。 以上、4章へつづく。